認可外保育施設を開園した思い

ネガティブなイメージを持たれることの多い認可外保育施設。ちょっと不安・・と考えている保護者の方も多いのではないでしょうか。

あけみ保育園は私(木村)が保育士として勤めていた認可外保育所が閉園してしまったことから始まりました。

急な閉園だったため、行く場所がなくなってしまった子どもたち。とにかくこの子たちを守りたい、ちゃんと希望する園に入れるまで見届けたいという気持ちだけが突っ走ってできた保育園です。開園のタイムリミットは閉園するまでの1か月半。物件探しから始まり、たくさんの方の協力と保護者の方からの「せんせい、ありがとう」という言葉に何度も救われながら2014年4月。土日で引っ越しと準備をして一日もあけることなく開園することができました。当時一緒にあけみ保育園の開園を迎えた子どもはもう小学生です。

よく「なぜ認可にしないの?」という質問をいただきます。私は様々な家庭の事情に柔軟に対応できる認可外保育施設は必要だと思っています。なぜなら「認可外」でなければ、あの時急な閉園で通っていた保育園がなくなった12名の子どもたちを引き受けることができなかったからです。

認可園に入れなかった方にとっての最後の受け皿でありたいと思うとともに、認可外であるからこそできるサポートをしたい。この思いは今でも私が大事にしていることのひとつです。

あのドタバタの開園の日からいつも思うことがあります。経営が厳しく志半ばやむを得ず閉園する保育園がなくなるように。子どもたちが急に居場所を失うことのないように。認可も認可外も関係ない、保育事故の無い質の良い保育が受けられるべき。絶対に。

そして、ちょっと贅沢を言わせてもらうなら、記憶に残らないくらい子どもたちの平穏な日常の一部でありたいなと。 

そんな思いを持ちながら、私は認可外保育施設あけみ保育園を運営しています。

株式会社チャイルドクラルテ 代表 木村麻美子